元女王が完全復活を印象付ける満点ライド マウイ・プロ初日

マウイ・プロで復活を印象付けたT.ライト(Photo by Dayanidhi Das/World Surf League via Getty Images)

ホノルアベイ、ハワイ州マウイ島/アメリカ(2020年12月7日月曜日) 

故障でほぼ2年を棒に振り、カムバックを果たした2度のWSL女王がサーフィンシーンに完全復活を印象付けた。 

この日、ホノルアベイで、WSLの女子CT開幕戦がようやくスタート。順調に勝ち上がったタイラー・ライト(オーストラリア)は、クオーターファイナルで7度のWSLチャンピオン輝いたステファニー・ギルモアと対戦。このオーストラリア対決で、パーフェクト10をマークして準決勝に駒を進めた。 

「サンゴ礁でのセットアップの仕方は、 自分を正しい場所に置くと本当にうまくいくことができるの」とライトは完璧な乗り心地だった準々決勝のライディングについて言及。そして、「一日中そうだったわけではないけど、いったんそうなると本能のままに任せたわ」と自身の感覚を信じてサーフィンしていたことを明かした。 

ライトは、自国とプログレスプライドの旗の両方を紹介する最新のジャージを着て、2021年CTのオープニングヒートをスタート。WSLは、ライトが自分のプラットフォームを世界チャンピオンとして使用し、LGBTQ +コミュニティの誇り高いメンバーとして包括性のメッセージを表現することを誇らしげにサポートしている。  

「今日は、私にとって、私の本当の、そして本物の自己の実現における別のステップのように感じます」とライトはコメント。さらに「LGBTQ +コミュニティの誇り高きバイセクシュアル女性として、またオーストラリア人として、今年は競技用ジャージで両方を代表できることをうれしく思います。 23への数の変化は、私にとって、私のキャリアの新しい段階と人間としての成長を表しています。プログレスプライドフラッグは、私が本当の自分であることにもっと目を開かせた愛を表しています」と話していた。 

ホノルア湾が完璧な5~8フィート(1.8~2.4メートル)の波を生み出したため、一日を通じて熱いヒートが繰り広げられたマウイ・プロ初日。しかし、波の選択が勝ち上がるための大事なキーとなり、キャロライン・マークス(アメリカ)は、時間の経過とともに4番目の波を見つけることができずセージ・エリクソン(アメリカ)に敗れた。 

マウイ・プロのラウンド1ヒート3を勝ち上がった際のC.ムーア(Photo by Dayanidhi Das/World Surf League via Getty Images)

その一方、カリッサ・ムーア(ハワイ)は、同じハワイ出身のマリア・マヌエルと準々決勝ヒート3でマッチアップ。現WSLチャンピオンは、マヌエルにヒートの大部分でディフェンスを強いられるも、勝利して準決勝へ進出した。また、1回戦では、ムーアは別のハワイアン、15歳のベティルウ・サクラ・ジョンソンと対戦した。彼女は唯一のワイルドカードエントリーであり、初めてのCT参戦だった。 

CT初挑戦の15歳、B.サクラジョンソン(Photo by Dayanidhi Das/World Surf League via Getty Images)

WSLチャンピオン4度のクイーンは、「簡単に勝てないことはわかっていた」と新人のサクラジョンソンとの対戦について振り返るとともに、 「ロス・ウィリアムスコーチをはじめ、彼女には素晴らしいクルーがついている。ウィリアムスコーチは知識が豊富なので、彼女は自信をもって攻撃的なライディングをしている」と、将来性豊かな15歳のハワイアンを称えていた。 

マウイ・プロのネクストコールは、ハワイ時間8日6時30分(日本時間9日1時30分)で、同7時5分(同2時5分)に競技開始予定だったが、一般人が巻き込まれるシャークアタックの影響で中止となった。ここまでクオーターファイナルヒート3までが行われ、セミファイナルに駒を進めたのは、ライト、サリー・フィッツギボンズ(オーストラリア)、ムーアの3人。準々決勝残りのヒートでは、セイジ・エリクソン(アメリカ)とタチアナ・ウェストンーウェッブ(ブラジル)が対戦する。 

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