元世界王者のA.デソウザ、2021年シーズン限りで引退へ

サンパウロ、ブラジル(2020年9月16日) 

2015年のパイプマスターを制したA.デソウザ。

2015年の世界チャンピオン、アドリアーノ・デソウザ(ブラジル)が、2021年のワールドサーフリーグ(WSL)チャンピオンシップツアー(CT)を最後に引退すると発表した。CTに15年参戦した33歳は、自宅があるブラジルからバーチャルプレスカンファレンスで自らの引退について述べた。 

デソウザは、「多くの物事が引退を決断させました。15年間、私はサーフィンに人生を捧げてきました。1000%サーフィンとともに生きてきました。情熱なき戦いは、王者の振る舞いではありません。今はプレッシャーがない特別イベントのサポートや友達とサーフトリップへ行くなど、他のことを試してみたいです」と一線から退く理由を説明した。 

今日のWSLでブラジル人サーファーが活躍する潮流を作ったリーダー的存在のデソウザ。そんな勇猛果敢なレギュラーフッターは、サンパウロのスラム街で育った。8歳の時、彼は7ドルの中古のサーフボードを兄弟にもらってから海の虜になった。そして14歳までに、プロサーファーになる夢を追いかけるために、単身で家を出た。デソウザがCTに参戦したのは2006年。この偉業は、ブラジル人を熱狂させた。2014年にガブリエル・メディーナがブラジル人初の世界王者になると、翌年にはデソウザもその位置まで駆け上がり、長年の夢を成就させた。 

2019年タヒチ・プロ・タウポのラウンド3を勝ち上がった際のA.デソウザ。(Photo by Matt Dunbar/WSL via Getty Images)

「(CTに参戦した2006年からの)15年間を褒めてあげたい。その間に世界中で多くの人たちと関係を築いてきました。そして、家族、友達、ファンと強い絆で結びついていました。今回の引退表明は、2021年シーズンを素晴らしいものにするための糧となります」。 

デソウザの引退表明後初めてのイベントは、WSLカウントダウンイベントの一環であるブラジルでのチャリティイベント。ブラジル時間18日16時から21時(日本時間19日4時から9時)に開催される本イベントは、15人のブラジル人トップサーファーと10人のセレブがグループ戦を行うユニークなフォーマットで戦う1日限りの大会だ。WSL開幕へのカウントダウンと、デソウザのラストダンスのカウントダウンがここから始まる。なお、コロナウイルスの影響で、場所は観客の密集を避けるために詳細が公表されていない。このイベントの模様は、WSL公式サイトなどで配信される。 

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