ワールドサーフリーグ(WSL)は現地14日、米国カリフォルニア州のロウアートレッスルで今シーズンから新設されたWSLファイナルを開催した。5日間のウェイティング期間を経てようやくスタートした史上初のワンデイ決戦は、コンディションが4~6フィート(約122~183センチ)と十分なサイズの中で行われ、男子はガブリエル・メディーナ、女子はカリッサ・ムーアが優勝。メディーナは3度目、ムーアは5度目の世界チャンピオンの座に就いた。
今大会に出場できるのは男女ともにWSLランキングの上位5人。女子が、上位からカリッサ・ムーア(ハワイ)、タチアナ・ウェストン-ウェブ(ブラジル)、サリー・フィッツギボンズ(オーストラリア)、ステファニー・ギルモア(オーストラリア)、ジョアン・ディフェイ(フランス)。男子は、同じく上位からガブリエル・メディーナ、イタロー・フェレイラ、フィリペ・トレド(それぞれブラジル)、コナー・コフィン(アメリカ)、モーガン・シビリック(オーストラリア)。フォーマットは男女共通で、まずマッチ1でランキング5位と同4位が対戦し、マッチ2で勝者が同3位とマッチアップ。そして、マッチ3でその勝者が同2位と顔を合わせ、最終的にタイトルマッチで勝者が同1位と世界一の称号をかけて争う。タイトルマッチのみ3ヒート決戦で争われ、その他は一発勝負となっている。
現地8時に開始した女子のマッチ1では、ディフェイがギルモアを下すアップセットで勝ち上がり。しかし、マッチ2ではフィッツギボンズが貫録勝ち。そして、マッチ3ではウェストン-ウェブが、フィッツギボンズを下し、ムーアとのタイトルマッチへ駒を進めた。
注目の最終決戦は、ムーアが8.33のエクセレントを出すもバックアップが5.73と伸びず、7.87と7.33を揃えたウェストン-ウェブが先勝。背水の陣となったムーアは、1本目にいきなり8.93をマークするなどエクセレントを2本そろえる女王の貫録を見せて、勝負の行方はヒート3へ。勝てば女王の称号を得る緊張感の中、東京五輪金メダルのムーアが安定したレイバックを披露するなどパワフルなライディングでエクセレントスコアをそろえて計16.60に伸ばし、食い下がるウェストン-ウェブを下した。ムーアは2019年以来2年ぶりのタイトル奪取となった。
一方、男子のマッチ1は、コフィンが順当勝ち。マッチ2でもトレドがコフィンを退けランキング上位者が順当に勝ち進むも、マッチ3では東京五輪金メダリストのフェレイラがトレドに敗れる波乱が起きた。
ブラジル勢対決となったタイトルマッチは、高さのあるエアを決めて9.00を出すなど計16.30をマークしたメディーナがヒート1を勝利。すると、ヒート2でも、メディーナはエアリアルの大技マックツイストを決めて9.03をマーク。バックアップもフルローテーションのエアリバースを2本決めた8.50でスコアを計17.53に伸ばして計16.36のトレドを振り切り、3年ぶりの王者に返り咲いた。