ワールドサーフリーグ(WSL)の男女チャンピオンシップツアー(CT)第4戦、マーガレットリバー・プロのファイナルが10日にオーストラリアの西オーストラリア州マーガレットリバーで行われた。男子はフィリペ・トレド(ブラジル)、女子はタチアナ・ウェストン-ウェブ(ブラジル)がそれぞれ優勝した。
男子のファイナルは、26歳のトレドと33歳のジョーディ・スミスが対戦。序盤はスミスが8.00のエクセレントを出すなど主導権を握ったが、中盤あたりからトレドが9.00、8.40のエクセレントを連発。その結果、計17.40のトレドが計14.23のスミスを一蹴して、2年ぶりのCT制覇を飾った。
「今週は楽しい1週間だった。驚くような波があって、全員が素晴らしいサーフィンをしていた」と今大会を振り返ったトレド。そして、「今日は息子の誕生日で、優勝トロフィーが欲しいと言われた。できれば優勝するとは言ったけど、約束を破らなくてよかった。だから、この優勝は息子に捧げるよ」と父親の顔ものぞかせた。ランキング8位から3位にジャンプアップしたことについては、「この勝利は自分が狙っていたランキングに届いたので非常に大きい。CTは継続性が必要で、ファイナルに頻繁に進めなければファイナル5には残れない。ファイナル出場が今年の一番の目標なんだ」と話し、9月8日から開催予定のWSLファイナルへの出場を視野に入れていた。
一方、女子決勝は、セミファイナルでランキング1位のカリッサ・ムーア(ハワイ)とデッドヒートを演じて勝ち上がったステファニー・ギルモア(オーストラリア)とウェストン-ウェブのマッチアップ。ウェストン-ウェブは自身2本目の波で8.50の素晴らしいスコアをメイクすると、バックアップも7.73をマークして計16.23とスコアを伸ばした。試合はウェストン-ウェブがリードしたまま刻々と時が進み、残り1分を切ったところで、9.40を出せば逆転するギルモアがラストウェーブにトライ。華麗なライディングを披露してエクセレントスコアを叩き出すも8.17で計15.00に終わり、大逆転勝利とはならなかった。
5年ぶりの2度目のCT優勝を決めたウェストン-ウェブは、「今の感情をどうやって表現していいかわからない」と感無量。「ステフ(ギルモアの愛称)は自分が尊敬するベストサーファーの一人。だから、ファイナルで彼女と戦えたことが信じられなかった。7度の世界女王と戦える機会なんて早々めぐってこない。第3戦は2位だったから、今回は優勝できてうれしい」と25歳のブラジリアンは、33歳のレジェンドに勝利しただけに喜びもひとしおだった。