ニューサウスウェールズのツウィードコーストを形成する23マイルのビーチに不足はない。フィンガルからポッツビルまで、ここはオーストラリア最良のビーチブレイクだ。そして今週末、カバリタビーチで、3戦あるオーストラリアン・グランドスラム・オブ・サーフィンの初戦、ツウィード・コースト・プロが開催される。
カバリタで起こるうねりのおかげで、コンテストは理想的なものになる。予報に基づいた絶え間ない多くのスウェルが発生するため、ここのビーチブレークは力強い。
カバリタビーチのコンディションは、サーファーの創造力を掻き立てる。常に変化する自然の波のおかげで、その可能性は絶え間ない。バレル、エアー、ターンといったすべてにおいて、サーファーはどのようにアプローチするかをこのコンディションを前にして選択をする必要がある。つまり、これは、大番狂わせが起こったり、最後の最後までヒートの行方が分からないことを意味する。
カバリタビーチでの創造性に長けているサーファーは、地元のツウィードコーストで育ったチッパ・ウィルソンをおいて他にはいないだろう。ウィルソンのサーフィンは、この環境が生み出した賜物。複数のマニューバーをミックスさせ、異なったタイプのシナリオに適応することができる。
他にもツウィードコーストの名手と言えば、ステファニー・ギルモア。7度の世界女王は、サウスウェールズのキングスクリフで生まれ育った。地元に関する知識と多くのコンテスト経験を持ち合わせるギルモアが、優勝候補と言っても過言ではない。
2018年、イザベラ・ニコルズは、カバリタで開催された大会で優勝した。ニコルズは昨年、クオリファイングシリーズ(QS)で1位となり、チャンピオンシップツアー(CT)の出場権を獲得した。故に、対戦カード次第では彼女が上位シード選手を負かしても何も驚かない。彼女の実力を世に知らしめるチャンスとなるだろう。
開幕日の豪東部時間13日は、微風が予想される。サーファーにとっては、事態を複雑にするだけだが、ファンにとっては、彼らのヒーローがどれだけ素晴らしいかを見るチャンスを得ることになる。プロサーフィンがようやく戻ってくる。ツウィードコーストの砂浜は、我々が待ち望んでいたドラマを受け入れるのに準備万端だ。
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