ワールドサーフリーグ(WSL)のチャレンジャーシリーズ(CS)第1戦USオープンの最終日が現地26日に米国カリフォルニア州のハンティントンビーチで行われ、男女ともにファイナルまで実施された。男子は五十嵐カノアが準決勝で敗れ、USオープン3度目の制覇ならなかったが3位でフィニッシュした。優勝は、その五十嵐をセミファイナルで下したグリフィン・コラピント(アメリカ)だった。一方の女子は、15歳の新鋭ケイトリン・シマーズ(アメリカ)が制した。
男女を通じて日本人で唯一勝ち残っていた五十嵐は、クオーターファイナルのヒート4でルーカス・シルベイラ(ブラジル)と対戦。残り10分あたりでエクセレントを出されて一時は優位に立たれるも、すぐさまフルローテーションのエアリバースを決めるなど7.77をマークして計14.77に伸ばし、そのまま勝利した。準決勝ではコラピントと顔を合わせた五十嵐だったが、5.17と1.00で計6.17とスコアを伸ばせず、惜しくもファイナルまで進むことができなかった。
決勝でジェイク・マーシャルを下して優勝したコラピントは、「長かった。最後に勝ったのは、16歳の時のジュニアイベントだからね。ようやく肩の荷が下りた」と7年ぶりの美酒に安堵のコメント。「今大会は最初からうまくいくと思う不思議な感じがしたのさ。感謝する人はたくさんいる。特に両親。他にも兄弟、友人、祖父母。人生を通じて素晴らしいサポートを受けている」と周囲の助けに感謝していた。
一方、女子のファイナルは、シマーズとガブリエラ・ブライアン(ハワイ)のマッチアップ。シマーズは計13.90でブライアンを下し、うれしいWSLメジャー初勝利を挙げた。
2019年のUSオープンプロジュニアを制して以来となるハンティントンビーチでの勝利を味わった15歳は、「本当に幸せですべてが順調にいった。ハイタイドのため、波を20分待った前のヒートのようなことはできないと思ったのですぐに勝負をかけようと思った。勝ち上がろうと思ってはいなく、(次戦以降の)ポルトガルとフランスでも楽しみたい」とあくまでも自然体で戦うことを強調していた。
なお、ポルトガルで開催されるCS第2戦MEO・ヴィスラ・プロ・エリセイラは、男女ともに現地2日から開始予定となっている。