オーストラリアニューサウスウェールズ州で開催されているワールドサーフリーグ(WSL)のチャンピオンシップツアー(CT)第2戦ニューキャッスル・カップは現地10日、男女ともにファイナルが行われ、男子はイタロー・フェレイラ(ブラジル)が、女子はカリッサ・ムーア(ハワイ)がそれぞれ優勝した。
男子の決勝は、フェレイラとガブリエル・メディーナのブラジル対決。東京五輪暫定ブラジル代表同士のヒートは、ハイレベルな一戦となった。まず、準決勝で驚愕のエアリバースを決めてほぼ満点に近い9.70を叩き出したメディーナが、決勝でもその好調を維持して8.60のエクセレントスコアをマーク。すると、フェレイラも7.17のグッドスコアを出して応戦する。その後メディーナがポイントを伸ばすのに苦戦する中、フェレイラは7.77のグッドスコアで計14.94にスコアを伸ばし、追いすがるメディーナを振り切った。
ラウンド16で姿を消したジョン・ジョン・フローレンス(ハワイ)を抜いて、ランキング1位の証であるイエロージャージを手にしたフェレイラは、「この地で素晴らしい時間を過ごし、とても良いイベントだった。ガブリエル(メディーナ)と一緒に戦うのが大好き。彼は機械のように正確で、私を強く押してくれるので、彼と戦うことはいつも楽しい。私は現段階でナンバーワンだが、それは問題ではない。トレッセルでのリップカールWSLファイナルに出られれば、そこでタイトルを狙う」と今季から新設されたファイナルに視線を向けていた。
一方、女子ファイナルは、ムーアとイザベラ・ニコルズ(オーストラリア)がマッチアップ。世界女王4度のムーアは、自身2本目の波で9.50のエクセレントスコアをマーク。さらにバックアップでも6.23を追加して計15.73に伸ばし、計8.34とスコアが伸び悩んだCTルーキーのニコルズを退けた。この結果ムーアは、ラウンド16で敗れていたタイラー・ライト(オーストラリア)に代わりランキング1位に浮上した。
2戦目で今季初勝利を挙げたムーアは、「この勝利を家族、特に祖母に捧げます。オーストラリアに来る直前に亡くなったので、これは彼女のためのものです。最終的に表彰台の一番上に立っていることは驚きです。本当に期待していませんでした。イザベラ(ニコルズ)との決勝戦は本当に楽しかったです。彼女のルーキーシーズンでの素晴らしい結果を祝福したいと思います。次のイベントも楽しみにしています」と話していた。